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和風素材の篆刻素材AOI

着物の種類と格

※着物のしきたりや慣習は地域や家、時代によっても異なりますので、ここに書いてあることは参考程度とお考えください。
冠婚葬祭などの儀式でご不明な時は、知識の豊富な身内の方にお尋ねください。

きもの関連のフリー素材は、イラスト「着物1」 イラスト「着物2」からご覧ください。

着物の種類と格

着物の種類 紋と仕立て 格式 シーン 長襦袢 既婚・未婚 コメント
黒留袖
染め抜き日向紋五つ紋

下襲または比翼仕立て

正礼装 結婚式 白縮緬・無地薄色 丸帯袋帯 既婚 新郎新婦の母親、仲人、三親等親族(配偶者含む)が着る。
色留袖1
染め抜き日向紋五つ紋

下襲または比翼仕立て

正礼装 叙勲授賞式
園遊会など、宮中への参内
白縮緬 丸帯袋帯 既婚・(未婚) 既婚者の着用が無難。
五つ紋を入れた色留袖は、格が高すぎるため、結婚式に招待客が着用するものとしは不向き。
喪服(黒無地)
染め抜き日向紋五つ紋

白の下襲をつける場合もあるが、不幸が重なるの意味でつけないことが多い。

正礼装 葬儀
告別式
お通夜
四十九日
法事
白縮緬 黒の袋帯・黒の名古屋帯 既婚・未婚 関東では羽二重、関西では縮緬と言われいたが、現在では縮緬の生地が主流。夏は絽を使いる。
黒喪服に黒帯を使うのは葬儀と告別式で、お通夜や四十九日ではどちらか色物(不祝儀色)を使いる。
たとえば色無地寒色系を着れば黒喪帯を使う。
あと三回忌以降は着物、帯ともに黒を避けたうえで地味なものを使う。
訪問着
文は無し
三つ紋
一つ紋

花紋(しゃれ紋)縫い紋を付けられるが、紋数による格付けはない

下襲または比翼仕立てなし

準礼装
(正装)
披露宴
パーティー
お茶会
入卒業式
挨拶回り
お見合い
初釜
薄色 袋帯・総柄名古屋帯 既婚・未婚 留袖や振袖の次に格の高い着物。 既婚未婚を問わず着ることができる。
絵羽模様で華やかな着物。
紋は一つ紋の方が着られるチャンスが広がる。
また、染め抜き中陰 三つ紋の場合は、若い既婚の方が色留袖の代わりとして着ることもできる。
色留袖2
三つ紋
一つ紋

下襲または比翼仕立てなし

準礼装 結婚式
披露宴
祝賀会
正式な茶事
薄色 丸帯袋帯 既婚・未婚 訪問着では大袈裟な時には役立つ着物。
比翼仕立てをしない色留袖の場合は、準礼装となるので五つ紋はつけない。
本振袖(大振袖)
染め抜き日向紋五つ紋

下襲または比翼仕立て

正礼装 花嫁衣装 緋縮緬 丸帯袋帯 未婚 もともとは黒地の大振袖(3尺3寸/約1m)が使われていたが現在では色もの大振袖も多く使われている。
着物全体に模様があるのが特徴。 正礼装ということから下襲をし、本来なら五つ紋をいれるが、総柄のため紋をいれることができない本振袖が多く、現在では省略される。
本振袖は正礼装の着物ではあるが、最近は用途が花嫁衣裳などの貸衣装であることもあって紋についてはあまり重視されていない。
振袖(中振袖、小振袖)
紋はなし

下襲比翼仕立てなし

準礼装 成人式
謝恩会
新年会
披露宴
初釜
パーティー
無地薄色・薄色 丸帯袋帯 未婚 中振袖(2尺8寸/約58cm)と小振袖(2尺3寸/約70cm)がある。
最近では小振袖は少ないが古着屋では見つけられる。
色無地
紋により格が変わる。

下襲比翼仕立てなし

準礼装
染め抜き日向紋 三つ紋

略礼装

入卒業式
お茶会
パーティー
お通夜
法要
薄色 袋帯名古屋帯 既婚・未婚 慶弔両方に着ることができる。
染め抜き日向紋三つ紋を付ければ訪問着の一つ紋より格が上になる。
縫い紋などを付ければおしゃれ着として使えるのでしゃれ紋などの楽しみなどもできる。
明るく華やいだ色は吉事に、寒色系などの暗く沈んだ色は凶事にと使い分ける。
また、紫、草色(緑)、藍、ねずみ色などは吉凶両方に使える。
付け下げ
紋はなし

または単衣

略礼装 披露宴
表彰式
年賀
初釜
パーティー
薄色 袋帯名古屋帯 既婚・未婚 反物の状態で、着た時に模様がすべて上を向くように描いたもの。
訪問着と、見た目はよく似ているが、付け下げは裁ち目に柄が渡らない柄行。現在では訪問着と変わらないものもある。
略礼装として使用できる。
小紋
紋はなし
例外として「江戸小紋」の一つ紋は略礼装

または単衣

略礼装
一つ紋の場合)

おしゃれ着

幅広く着られる。 薄色・おしゃれ友禅 名古屋帯半幅帯洒落袋帯 既婚・未婚 全体に細かい模様が入っている。上下の方向に関係なく模様が入っている。
染めの技法によって「紅型小紋」「絞り小紋」「更紗小紋」など多種多様な小紋が存在する。

紋はなし

または単衣

おしゃれ着

遊び着

気軽な外出 薄色・おしゃれ友禅 名古屋帯八寸帯洒落袋帯 既婚・未婚 原則として先染めの織柄の着物。(後染めの紬もある)
紬は丈夫なことから古くから日常の衣料や野良着として用いられた。このことから材質が絹であっても正装に用いてはならないとされ、 お洒落着として用いられることが多い。
紬は産地や素材によって柄行や風合いに特徴があるので基本的に産地の名前を付けて呼びる。
絹織物では大島紬や結城紬など、久留米絣や琉球絣などの絣は木綿織物。
また越後上布や宮古上布などは麻織物になる。
浴衣
紋はなし

単衣

遊び着 夏の気軽な外出 なし 半幅帯八寸帯 既婚・未婚 平安時代の湯帷子(ゆかたびら)がその原型。湯帷子は沐浴するための衣とされている。
通常は木綿地の単物で、和服の中で最も単純かつ基本的な構造。  

用語集

日向紋【ヒナタモン】
 
白く染め抜きした紋。最も格が高く、日向五つ紋は、留袖・黒喪服・男性用の第一礼服にだけ付けられる。 表紋(おもてもん)。(下の写真右)
陰紋【カゲモン】
 
輪郭だけを線で表したもので、染め抜きにしたり縫い取りにしたりした紋。略礼装に用いる。裏紋(うらもん)。(下の写真左)
縫い紋
刺繍した紋。紋の格は「染め抜き日向紋>陰紋>縫い紋」
五つ紋
 
背中、両袖、両胸
三つ紋
背中、両袖
一つ紋
背中
花紋(しゃれ紋)
家紋に関係ない装飾的な紋。加賀紋、華紋、伊達紋、友禅紋とよばれるものがあり、染め紋と縫い紋がある。
下襲【シタガサネ】 正礼装の着物である黒留袖、振袖などの下に重ねて着るもの。
比翼仕立て【ヒヨクジタテ】 下襲を着ているように見せる仕立て方のこと。着物の衿や裾、袖口、振りに下着の布を縫い付ける。
袷【アワセ】 裏地をつけて仕立てた着物。秋から春先(10月?5月くらい)にかけて用いる。
単衣【ヒトエ】 裏地のない着物。6月から9月くらいに用いるが、ウールや綿、紬の着物はこの限りではない。
絵羽模様【エバモヨウ】
模様づけする前に模様が縫い目で切れないように白生地を裁断し、着物の形に仮仕立てをする。
江戸小紋
 
江戸小紋はもともと武士の礼装である裃(かみしも)から発達したもの。
丸帯
幅約68cm 長さ約4m。帯幅は、袋帯の2倍で全通が一般的。おもに花嫁衣裳に用いられる。
袋帯
 
幅約30cm 長さ約4m。振袖、留袖、訪問着からお洒落用の紬まで幅広く使われている。代表する文様に「鮫」「行儀」「通し」がある。
洒落袋帯
 
紬地などの素材を利用したお洒落な柄の袋帯。小紋、紬などのお洒落向きな着物に組み合わせられる。
名古屋帯(九寸帯)
 
結びの部分は普通幅、残りは半幅。長さ約3.5m。大正末期に名古屋で考案された。外出着や略礼装にも用いられる。形状から、袋帯と比べると帯結びの自由度は低い。着用時のお太鼓は、一重太鼓。
八寸帯(袋名古屋帯)
 
幅約30センチ(8寸) 長さ 約3.5m。芯は使わずに仕立は垂れ裏を折ってかがる。「八寸帯」も「九寸帯」も、出来上がった帯の巾は約八寸になる。
半幅帯
 
幅約15cm 長さ約3.5m 四寸帯とも呼ばれ、半分の帯幅。ひとえ物と小袋帯のように袋状のものとがある。 浴衣、ウール、紬、絣に用いられる。